公開日: |更新日:

キュービクルは購入・リースどちらが安い?

キュービクルは購入とリースのどちらが安いのでしょうか。価格相場と費用の違いを比べ、自社に合う導入方法の選び方を解説します。

キュービクルは購入せずリースで導入することもできる

高圧で電力を受電する場合、キュービクル(高圧受電設備)は使用している事業者が設置や管理をするのが原則です。電力会社が用意する設備ではないため、自社で準備しなければなりません。

ただし、準備の手段は現金や借入による「購入」だけではありません。専門業者やリース会社と契約する「リース」でも導入できます。初期費用を抑えたい事業者にとって、有力な選択肢です。

キュービクルの購入とリースの価格相場

購入する場合の価格相場

キュービクル本体の価格は、規模によって次のように変わります。

  • 小型(約100kW・コンビニや小規模店舗向け):1台約200万円
  • 標準(スーパーや中規模工場向け):1台300〜400万円
  • 大型(病院や大規模工場向け):500〜800万円になることもある

これに基礎工事などの設置費用が加わります。設置条件に問題がなければ100万円程度ですが、地盤が弱い場合は数百万円かかります。積雪地で屋根やヒーターを設ける場合は、さらに100〜200万円程度が必要です。

参照元:電気設備ドットコム(https://www.reformhiyo.com/cubicle/2892/)

既存設備を交換する場合の「本体+施工費」の相場は次のとおりです。

  • 小規模(〜100kVA):約300〜600万円
  • 中規模(100〜300kVA):約500〜1,000万円
  • 大規模(500kVA以上):約1,200〜2,000万円以上

クレーンでの搬入の有無や停電作業の時間によっても金額は変わります。

参照元:DENZAI-ZeuS(https://denzai-zeus.com/ogawa-news/kyu-bikurukoukan)

リースする場合の月額料金の目安

リースの月額料金は、設備容量や契約内容で大きく変わります。ここでは実際のプラン例を2つ紹介します。

1つ目は、300万円のキュービクルを9年契約でリースする例です。月額は40,500円(税別)からで、これは9年料率1.35%で計算した参考価格です。この契約は譲渡条件付きリースで、契約には審査があります。

2つ目は、キュービクル式受変電設備・高圧ケーブル・高圧気中負荷開閉器(SOG)をまとめてリースする例です。月額35,000円の108回払い(9年)で、次の費用が含まれます。

  • 設置工事費
  • 固定資産税(土地分は除く)
  • 動産総合保険

保安費用はオプションです。リース満了後は6年間の再リースが可能で、機器の劣化が少なければ料金は約1/10に下がります。

※いずれも参考価格です。実際の料金は容量・契約期間・含まれるサービスによって異なるため、必ず見積もりで確認してください。

参照元:リコー(https://www.ricoh.co.jp/products/list/cubicle)

参照元:電気設備ドットコム(https://www.reformhiyo.com/cubicle/2715/)

キュービクルの購入とリースを項目別に比較

総額は購入・初期費用はリースが安い

結論として、初期費用はリースのほうが安く、支払総額は一括購入のほうが安くなります。

リースは初期費用0円から導入できるため、手元の資金を運転資金や他の投資に回せます。一方で、リース料には本体価格に加えて金利・税金・リース会社の利益が含まれます。そのため、総支払額は現金一括購入より高くなります。

前述の月額35,000円・9年のプランでは、総額は378万円です。購入した場合の容量別の相場と比べると、次のようになります。

  • 100kW:216万円
  • 200kW:300万円
  • 300kW:396万円
  • 500kW:600万円

単純比較では、このリース総額は200kWクラスの購入相場を上回ります。このプランでもリース満了時の撤去費用は別途必要です。

購入の場合も、固定資産税やメンテナンス、部品交換の費用が別にかかります。比較するときは、こうした維持費も含めて判断しましょう。

参照元:DENZAI-ZeuS(https://denzai-zeus.com/ogawa-news/kyu-bikururentarukari-su)

参照元:電気設備ドットコム(https://www.reformhiyo.com/cubicle/2715/)

会計処理・税金・保険の違い

購入とリースでは、会計処理や税金の扱いも異なります。主な違いは次の表のとおりです。

比較項目リース一括購入
初期費用なし(0円〜)高額(全額一括)
所有権リース会社自社
会計処理中小企業は費用処理(賃貸借処理)が可能な場合が多い減価償却が必要
固定資産税リース会社が負担(契約形態により異なる)自社で負担
動産総合保険付帯される場合が多い原則なし(別途加入)
契約期間7〜10年(原則解約不可)なし
支払総額高い(手数料等を含む)最も安い

注意したいのが「譲渡条件付きリース」です。この契約ではリース終了後に物件が利用者へ無償で譲渡され、会計・税務上は売買と同じ扱いになります。固定資産税も利用者が納付します。

また、「中小企業の会計に関する指針」を適用する中小企業は、所有権移転外ファイナンス・リース取引について、支払リース料を費用処理(賃貸借処理)することが認められています。譲渡条件付きリースのように所有権が移転する契約はこの対象外で、売買処理となります。自社に適用される処理は契約形態や会計基準によって変わるため、最終的には税理士・会計士に確認してください。

参照元:DENZAI-ZeuS(https://denzai-zeus.com/ogawa-news/cubiclelease)

参照元:リコー(https://www.ricoh.co.jp/products/list/cubicle)

参照元:社団法人リース事業協会(https://www.leasing.or.jp/studies/docs/syouhizei.pdf)

保守点検・中途解約の違い

見落としやすいのが保安点検の責任です。リースでも購入でも、高圧受電設備を使う事業者には電気事業法に基づく保安の義務があります。電気主任技術者を選任するか、外部の電気保安法人などに保安管理業務を委託し、保安規程に沿って月次点検・年次点検を行わなければなりません。

リースだからといって点検の責任や費用がなくなるわけではありません。社内に有資格者がいない場合は、外部委託の費用を見込んでおく必要があります。

点検業務や年次報告書の作成まで委託できるリース契約もあり、その場合は管理の手間が軽くなります。ただし、修理費用を利用者が負担する契約も一般的です。保守込みのプランかどうかは、契約ごとに確認しましょう。

また、リースは原則として中途解約ができません。途中でやめるには、残りのリース料全額(+違約金)を一括で支払う必要があります。

キュービクルはリースと購入どちらを選ぶべき?判断基準

リースが向いている企業

次のような企業には、リースが向いています。

  • 手元資金を運転資金として残したい
  • 利用期間の見込みが5〜10年程度
  • 将来の移転や事業縮小の可能性があり、長期の所有を避けたい(中途解約は原則不可のため、リース期間は計画に合わせて設定する)
  • 経費処理を中心に、固定資産の管理などの事務処理を簡素化したい
  • 多店舗展開を見込んでおり、拠点ごとに導入したい

建設現場や仮設店舗など、数年以内に使い終わる場合はレンタルも選択肢です。使用期間の目安は次のとおりです。

  • 3年未満:レンタルが有利
  • 3〜5年:見積もりを取り比べて判断
  • 5年以上:リースか購入を検討

参照元:キュービクル回避ネット(https://cubicle.gue.co.jp/qacollection18/)

参照元:DENZAI-ZeuS(https://denzai-zeus.com/ogawa-news/cubiclelease)

参照元:ジャパンキュービクル(https://j-cubicle.co.jp/rental/)

参照元:DENZAI-ZeuS(https://denzai-zeus.com/ogawa-news/kyu-bikururentarukari-su)

購入が向いている企業

次のような企業には、購入が向いています。

  • 同じ場所で10年以上、耐用年数いっぱいまで使う予定がある
  • 初期資金に余裕がある
  • 将来の増設・改修・移設を自社の判断で自由に行いたい
  • 減価償却を活用して資産計上したい

キュービクルの法定耐用年数は15年です。15年を超えて長く使うほど、所有権のある購入のほうが総費用を抑えやすくなります。長期利用が前提であれば、購入を軸に検討しましょう。

参照元:キュービクル回避ネット(https://cubicle.gue.co.jp/qacollection18/)

参照元:DENZAI-ZeuS(https://denzai-zeus.com/ogawa-news/cubiclelease)

リース・購入にかかわらず工事費や撤去費用もチェックしよう

リースでも購入でも、本体以外に設置工事費と、既存キュービクルの撤去・処分費がかかります。

撤去費用は「撤去工事費」と「産業廃棄物処理費」が中心で、これに10〜30%程度の付帯作業・経費が加わります。

  • 撤去工事費:屋外の小規模設備なら20万円程度で済むこともありますが、地下電気室からの大型設備の搬出では数百万円規模になります。
  • 産業廃棄物処理費:運搬・処分を合わせて十数万〜数十万円程度です。
  • PCBを含む場合:油入トランス1台で処分費が数百万円になることもあります。

参照元:キュービクル見積もりBIZ(https://cubicle-solutions.co.jp/knowledge/construction/removal/)

一方で、工事費を含めた全体をまとめて契約できるリースや割賦のプランもあります。工事費がリースの対象に含まれるかは、契約前に必ず確認してください。

本体価格だけで判断せず、設置・撤去を含めた工事費込みの総額で、複数社の見積もりを比べることが大切です。

まとめ

キュービクルは、総額で見れば一括購入が安く、初期費用で見ればリースが有利です。10年以上の長期利用で資金に余裕があるなら購入、手元資金を残したい場合や5〜10年程度の利用ならリースが適しています。

どちらの方法でも保安点検の義務と工事費・撤去費はかかるため、工事費込みの総額で複数社を比較して選びましょう。

低コスト提案ができる神奈川県のキュービクル工事会社3選
山電
リユース品の
活用
赤丸
新電力への
切替
赤丸
レンタル 赤丸
低電圧化 赤丸
ニイクラ電工
リユース品の
活用
赤丸
新電力への
切替
記載
なし
レンタル 赤丸
低電圧化 記載
なし
日本テクノ
リユース品の
活用
記載
なし
新電力への
切替
赤丸
レンタル 記載
なし
低電圧化 記載
なし

※このサイトで取り上げている電気工事会社の中で、公式サイトでキュービクル工事について説明している神奈川の会社(15社)のうち、コスト削減の方法について掲載していた3社を紹介します。
※2021年3月調査時点