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SOG PASやUGSとセットで使用する装置です。どんな装置なのか、理解のための情報をまとめました。ぜひチェックしてみてください。
SOGは「UGS」「PAS」に付属し、一緒に使う保護継電気装置です。負荷電流を遮断するための機器です。例えば、発電所から電力を受ける施設で短絡や地絡が発生した場合、そのままでは波及事故につながる可能性があります。最悪の事態を防ぐために、UGSやPASが遮断して波及事故を防ぎます。
UGSとPASは自ら短絡や地絡の発生を感知できないため、短絡電流の遮断など大きな電流の遮断は困難です。そのため、短絡や地絡を感知し、UGSやPASに伝える役割をSOGは担っています。
なお、SOGの正式名称は「Storage Over Current Ground」で、SOGは頭文字を取った略称です。Storage OverのSOは「短絡・過電流」を意味し、Gは地絡を意味します。
SOG動作は過電流畜勢動作と呼ばれ、それぞれSO動作とG動作に分かれます。
SO動作は、施設側で短絡や過電流事故が起きた際の保護機能です。UGSやPASに大きな電流が流れた場合、開閉器をロックします。同時に電力会社側の遮断器を通じて電流を遮断。無充電にし、開閉器を切るといった流れの動作です。SOG動作により事故が起きた系統から切り離され、波及事故の防止と再送電を行えるようにするのです。
G動作は別名、地絡動作と呼ばれます。施設側で地絡が発生した場合、開閉器を開放(遮断)し被害を防ぐ機能です。電力会社にも地絡継電器という機器がありますが、対応に時間がかかる場合も。対応が遅れると波及事故の拡大を阻止できないリスクがあるため、G動作により地絡継電器より先に被害が広がる前に開閉器を切ることができます。
SOG制御装置は点検を一切しない場合、万が一のときに動作しない可能性があります。精密機器であり、経年劣化もあるため、長年使用すると故障することも。波及事故によるリスク回避のため、月次点検は欠かさず行うとよいでしょう。
点検の内容としては、電源ランプが点灯しているか、自己診断表示ランプやV0・I0ランプが点灯しているかの確認が必要です。電源が入っていないとSOG制御装置も機能しないため、これらの点検は確実に行いましょう。
その他にも、SOGの扉が閉まっているか、ブッシング部に亀裂や損傷がないか、といったチェックも必要です。外箱や内部も同様に壊れやサビなど発生していないか虫や小動物が侵入していないかなどもチェックしておきましょう。問題がある場合は専門業者による対処が必要です。
※このサイトで取り上げている電気工事会社の中で、公式サイトでキュービクル工事について説明している神奈川の会社(15社)のうち、コスト削減の方法について掲載していた3社を紹介します。 
※2021年3月調査時点