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キュービクルの点検・交換は省エネになる?

ここでは、キュービクル使用時のエネルギーコスト削減方法についてまとめています。省エネを考えている人は必見です。

キュービクルの点検をしないと電力損失につながる?

鉄損・銅損

鉄損とは、電気が鉄を通る際に発生する熱のことです。キュービクルなどの磁性材料から電気へ、電気から磁性材料へエネルギーを変換する機器は、鉄心が磁化する時にエネルギー損失が生まれます。この現象は「ヒステリシス損」と呼ばれており、損失の大きさとヒステリシスループの面積は比例関係にあるのが特徴です。また、鉄心の中で生じる渦電流によってジュール熱が発生する鉄損のことは、「渦電流損」といいます。

銅損は、キュービクルの巻線を流れる電流を原因としたジュール熱による損失のことです。電流や巻線の抵抗が大きいほど、損失が大きくなるという特徴を有しています。

鉄損も銅損も、キュービクルにおける損失電力の大きな原因となるでしょう。

漏れ磁束損

漏れ磁束損は、変圧器などのコイル内部における磁束の一部が、コアを通らず外部へ漏れ出すことで生まれる損失です。この損失は、コイルなどとの磁気結合により、誘導電流を発生されます。

誘導電流れを原因としたジュール熱の発生が漏れ磁束損となり、負荷電流によって電圧を下げてしまうのです。変圧器をはじめとした機器の効率を低下させ要因となるため、これらの損失を抑えられればエネルギー効率の向上が期待できるでしょう。

具体的なキュービクルの省エネ方法

待機電力を抑える

待機電力とは、機器を使用していない時でも消費する電力のことです。数年前から待機電力対策を行うことで省エネ効果が得られるとして、企業だけでなく一般家庭でも重要視されています。キュービクルの場合も例外ではなく、待機電力の低減によって優れた省エネ効果が期待できるのです。

具体的な方法として、電源管理システムの利用が挙げられます。電源管理システムは、キュービクル内に搭載された機器の電源を個別制御できるため、使用状況に合わせて一時的に使用しない機器の電源をオフにするのがおすすめです。

放熱ダクト清掃・省エネ冷却ファンに交換

キュービクル内部の熱を逃がすために搭載された冷却ファンは、消費電力が大きいのがデメリットです。近年では、従来の冷却ファンの他に、省エネモーターやインバーター制御を利用した効率重視型の冷却ファンも存在しています。省エネ性能の向上を目指す場合は、電力負担の大きい冷却ファンを高効率のものに交換するのもおすすめです。

また、放熱ダクトにホコリや汚れが蓄積していると、十分な冷却効果を得られます。定期的なメンテナンスと清掃によって、熱損失の低減を図りましょう。

絶縁抵抗測定を行う

キュービクルの絶縁状態をチェックすれば、漏えい電力の発生を未然に防ぐのに役立ちます。定期的に絶縁抵抗測定を実施し、省エネ効果の向上だけでなくトラブル回避につなげましょう。

なお、絶縁抵抗測定は、電気事業法に基づいた実施が義務付けられています。

接合部のメンテナンス

キュービクルは、振動や経年劣化によって接合部が緩んだり破損する可能性があります。また、汚れが溜まって本来のパフォーマンスを引き出せないケースも存在するでしょう。このような事態を防ぐためには、定期的な接道部の清掃と緊締が重要です。

しっかりとメンテナンスを行っていれば、接触抵抗の低減と漏えい電力の制御が期待できます。

変圧器の交換

変圧器の交換によって、キュービクルにおけるエネルギーの消費効率が少なくなったというケースがあります。近年開発されている変圧器は、省エネ効果を重視した製品も多いです。古い型の変圧器を搭載したキュービクルから新しいタイプのキュービクルへ変更すれば、大幅な省エネ効率アップやランニングコストの削減に役立ちます。

参照元:河村電器産業|キュービクル(高圧受電設備)リニューアルのすすめ[※PDF](https://www.kawamura.co.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/l_qp_renew_2202.pdf)

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※このサイトで取り上げている電気工事会社の中で、公式サイトでキュービクル工事について説明している神奈川の会社(15社)のうち、コスト削減の方法について掲載していた3社を紹介します。
※2021年3月調査時点