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キュービクルの年次点検時には、停電対策を行う必要があります。停電対策で実施すべき内容を詳しく紹介します。
キュービクルの年次点検は、電気事業法によって義務化されています。電気事故を未然に防いだり電気設備の安全を確保したりするためにも、日頃の点検によって不備や不具合を早期に発見することが重要です。面倒だからと未実施でいると、罰則が適用される可能性があるため気をつけましょう。
年次点検では、建物全体を停電させて高圧部分を含めた詳細な点検が必要です。月次点検より細かい部分まで点検する必要があり、試験器を用いて設備の不具合がないかを精密に点検。設備・機器の清掃を行い、汚れを取るのも特徴です。年次点検を行うには、設備に対する知識や試験機を正確かつスムーズに操作する技術力などが求められるため、信頼できる業者に依頼しましょう。
実施する点検には、絶縁抵抗測定や接地抵抗測定、継電器・遮断器の連動試験、変圧器・遮断器などの内部点検、絶縁油試験、蓄電池各種測定などがあります。
また、停電時の非常用予備発電装置の起動・停止などの点検も必要です。点検を行わないと停電事故や感電・火災などの事故が起こる可能性があるため、細かい部分までしっかり点検することが大切です。
年次点検では配線の漏電状態などを調べます。通信・情報化機器など精密機器に影響がないよう、点検前に必ず機器の電源を落としてプラグをコンセントから抜いておく必要があります。
オフィスで使用している電話交換機には、データなどメモリを保管するためのバックアップ用電池が入っています。この電池の耐用年数は5~7年ほどとなっていて、電池が寿命を迎えた状態で停電になると電話番号や短縮ダイヤルなどのデータが消えてしまう可能性があります。
復電後に電話機が通常通り使用できなくなるなどのリスクもあるので、事前にオフィス側に伝えておく必要があります。
停電時の事故を防ぐため、エレベーター内が無人であることを確認の上、エレベーターを事前に停止させる必要があります。
念のため、停電開始直前の使用は控えるよう連絡するとよいでしょう。エレベーター管理会社には、事前に年次点検の日程を知らせておきましょう。
年次点検の日程が決まったら早めに警備会社やビル管理会社に連絡し、年次点検や停電工事の日程について知らせておくようにしましょう。
また、冷蔵庫や冷凍庫の中の商品が傷む可能性があるため、必要であればマンションの住人やオフィスの責任者などに連絡する必要もあるでしょう。
年次点検は、状況次第で数時間程度かかることがあります。会社によって細かい時間は異なるため、詳しくは年次点検を依頼する会社に確認しておきましょう。事前に知っておくことで、年次点検日の予定が立てやすくなります。
※このサイトで取り上げている電気工事会社の中で、公式サイトでキュービクル工事について説明している神奈川の会社(15社)のうち、コスト削減の方法について掲載していた3社を紹介します。 
※2021年3月調査時点