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当記事では、2026年4月から変更される制度について解説しています。
エネルギーの使用の合理化および非化石エネルギーへの転換等に関する法律(省エネ法)に準拠しており、対象とされる機器の中で非常に高い性能を示す製品を基準としています。さらに、将来的な製品全体の省エネ性能の引き上げを目的としている制度を指します。
1999年、自動車や家電製品といったものを対象として導入され、エネルギーを大量消費する多種多様な特定機器に拡大されたのが特徴です。トップランナー基準は、特定機器の中で「トップランナー(省エネ性能が優れている製品)」の性能値と同程度に設定することにより、ほかの製品の性能向上を促進し、業界全体の省エネを促すシステムとなっています。
変圧器は、2006年より制度の対象となりました。その後、段階的に基準について見直されています。各メーカーは、基準改定が行われるたびに、基準に適合する高効率変圧器の開発・提供にあたってきました。
それにより、新しい変圧器はエネルギーの損失が大きく削減され、変圧器の省エネ技術は業界の中で年々向上しています。
2026年度に施行予定の新しい基準においては、変圧器の省エネ性能に対して、より厳しい水準が必要とされるようになります。改正の背景として、事業活動においての脱炭素の加速や、カーボンニュートラルの達成を目指す国の政策があるとされます。
変圧器は、電圧を変換する際になくてはならない機器なので、制度でより一層高効率化を図ることが重要です。
さらに、無駄なエネルギー消費を減少させ、企業の電力コスト削減・CO2排出量削減を目指します。対象とされる範囲は、トップランナー変圧器2014から変わりません。
一般的な工場・ビルで採用されているキュービクルに搭載されている変圧器の大半が、この新基準の容量レンジに収まるので、ほぼすべての変圧器が対象と考えられます。
新たな基準の変圧器2026へ置き換えが促進されると、さらに大きな省エネ効果が期待されるでしょう。
高効率設計によって、無負荷損・負荷損のどちらも大きく低減を目指すことにより、変圧器稼働の際に発生するエネルギー損失の制御につながり、電気料金削減も期待できるでしょう。
一方、デメリットとして、価格やサイズ、重量が挙げられます。各メーカーによると、新たな基準に対応している変圧器は、従来のものと比較して、サイズや重量が増える可能性が高いです。価格帯は、1.5倍~2.0倍ほど高騰することが予想されています。
設備更新について、検討しておく必要があります。新たな基準は、新しく製造・販売する変圧器の効率基準に関わるもので、従来の変圧器を速やかに交換する法的な義務はないと言われています。
しかし、古い変圧器はエネルギー損失してしまう可能性が高く、経年劣化も進みやすいため、計画的な更新が重要です。メーカー各社においては、2025年8月より、従来のトップランナー変圧器2014の出荷を停止し、新たな変圧器2026の対応を次々とスタートさせている状況です。
従来の設備を即新たな基準対応の設備に切り替えなければならないといった法律上の義務は存在しませんが、古い変圧器ほど早めの更新が推奨されています。
それは、変圧器が故障した場合に、改修のみでは済まず、箱ごと更新が必要となる可能性があるためです。
新たな基準に対応している変圧器は、既存の製品と比べると、サイズ・重量が増加する傾向があります。さらに、変圧器の主な材料の価格高騰の影響もあり、変圧器の価格は現行モデルのおよそ2倍になるとされています。
参照元:株式会社山電|キュービクルに関するコラム(https://cubicle-yamaden.com/column/category2/entry11.html)
2026年度に施行予定の新しい基準においては、変圧器の省エネ性能に対して、より厳しい水準が必要とされています。企業の中には、旧基準のうち、まだ使用できるものをこの機会に交換しておきたいといったこともあるでしょう。
中古キュービクルは、比較的安く短納期での導入が可能です。今後、旧基準の中古キュービクルの需要が上がる可能性もあります。ただし需要が上がれば中古品の価格も上がるという問題点も考えられます。
新たなトップランナー基準の新品なら、エネルギー効率が高いため電気代が安くなる効果も期待できるでしょう。
しかし、設置するコストやスペースが問題となり、導入まで待たされる可能性も。現在設置しているキュービクルの状況などを考慮しながら、ベストな選択を行うべきだと考えられます。
※このサイトで取り上げている電気工事会社の中で、公式サイトでキュービクル工事について説明している神奈川の会社(15社)のうち、コスト削減の方法について掲載していた3社を紹介します。
※2021年3月調査時点